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安政6(1859)年の横浜開港以来、生糸が輸出の主力品となったことをきっかけに、日本では生糸の生産が国を挙げての一大産業となっていきました。
良い糸を得るためには、その原料である繭が良いものでなければならず、そのためには繭を作る蚕を適切に飼育しなければなりません。
そうしたことから、人々は「蚕を育てるための道具」すなわち「蚕(さん)具(ぐ)」の改良にも熱心に取り組みました。
日本において約二千年前に始まったとされる養蚕は、時代の変化の中でも絶えることなく今日に至るまで続けられています。
「昆虫を飼育する」という言葉にすればごく簡単とも思える作業のために、いくつもの専用の道具が開発されてきたのです。
本展では、「蚕を養う」という営みの中で作り出され、改良を重ねられてきた蚕具の数々を紹介します。
この展示が先人の知恵や工夫、そして近代日本の発展を支えた蚕という小さな昆虫について知っていただく機会となれば幸いです。
add: 2026-10-11 / mod: 2026-10-11
