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今年4月に亡くなったアルトサックスの伝説リー・コニッツは玄人こそ愛するミュージシャンでした。1947年の録音デビュー以来、ピアニストのレニー・トリスターノの指導のもと、様々なモダン・ジャズ・オーケストラで演奏しながら独自の世界を築きます。それはまず、一瞬にして聴き分けがつくピュアにして高音のサックスであり、自由自在に展開される即興の自発性でした。ジャズ界において地殻変動を起こしたチャーリー・パーカーと同時代のアルトサックス奏者として、コニッツはパーカーの影響を受けつつ全く違う独自の道を拓きます。そのキャリアがあまりにも長かったためか、コニッツの初期活動がSP盤に吹き込まれたこと自体が今や驚きです。今回はデビュー録音を出発点に、レニー・トリスターノはもちろん、マイルス・デイヴィスやジェリー・マリガン、チャーリー・ミンガスやウォーン・マーシュとの演奏、そして様々なオーケストラによる録音を通して、若きリー・コニッツを取り巻いた環境をSP盤で振り返ります。
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add: 2020-08-11 / mod: 2020-08-11