さまざまなジャンルの第一線で作品を描き続けた豊国のもとには、才能あふれる若い絵師たちが集まり、幕末に歌川派が浮世絵の最大流派となる礎となりました。豊国は近年人気の高い歌川国芳、歌川国貞の師匠としても、浮世絵史上に重要な意味を持つ絵師ですが、これまでその画業全体を紹介する展覧会はほとんど行われてきませんでした。本展は、豊国の作品を幅広く紹介し、その魅力に迫る回顧展です。
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歌川派は、豊国の師匠である歌川豊春から始まりました。豊春の弟子である豊国の門下には国貞、国芳らがおり、また豊春のもう一人の弟子である豊広の門下には広重が出ました。さらにその門下にも多数の絵師が出て、明治にいたるまで歌川派は続いていくのです。特に9月の「生誕250年記念 歌川豊国」で取り上げる豊国は、歌川派の繁栄の基礎を築いた重要な絵師です。太田記念美術館では、続く2019年10月に「歌川国芳 −父の画業と娘たち」、11、12月に「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち −悳俊彦コレクション」という展覧会を開催予定。10月には豊国の重要な弟子である歌川国芳、また11、12月には、国芳の弟子である芳年や、その門人たちの作品が多数登場します。9月の「歌川豊国」から、歌川派の中の、特に歌川国芳系の流れが体感できるような構成となっておりますので、ぜひ3つの展覧会を続けてお楽しみいただければ幸いです。
(1)9/3〜9/29「生誕250年記念 歌川豊国 ―写楽を超えた男」展
(2)10/4〜10/27「歌川国芳 ―父の画業と娘たち」展
(3)11/2〜12/22「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション」展
3つの展覧会すべてにご来場いただいたお客様にオリジナルグッズをプレゼント。
3種類のチケット半券を集めて当館受付にお持ちください。オリジナルグッズと引き換えます。プレゼントの引き換えは11月2日(土)から、なくなり次第終了します。
add: 2019-08-31 / mod: 2019-08-31