平安丸は1930(昭和5)年11月に(株)大阪鉄工所(現・日立造船(株))で竣工し、姉妹船である氷川丸・日枝丸と共にシアトル航路で活躍。太平洋戦争中海軍に徴用され特設潜水母艦となり、1944(昭和19)年2月、停泊中に空襲に遭い沈没しました。
74年が経つ現在も船体はほぼ原形をとどめ、色とりどりの魚が群れるグランブルーの静寂の中に眠っています。しかし、海底の沈船たちにも老朽化の波は容赦なく押し寄せ、ここ数年で急速に破壊が進んでいます。本展では、平安丸と氷川丸の過去と現在を、写真を中心に紹介します。失われつつある海底の遺物に思いをはせながらご覧ください。
add: 2018-03-31 / mod: 2018-03-31