2019年は東洋大学の創始者・井上円了の没後100年にあたります。哲学者として高名な円了ですが、一方で妖怪を研究し、「妖怪博士」とも呼ばれた人物です。円了が生きた明治から大正にかけて、人々がさまざまな迷信や偏見を含む妖怪やお化けにまどわされるのを見て、妖怪とはなんであるかを解き明かすため、円了が打ち立てた「妖怪学」とはどのようなものだったのかを探ります。また、円了が中野区松が丘に建てた哲学堂の正門にあたる哲理門に収められていた「天狗像・幽霊像」を修復後初公開するとともに、この2体を手がけた彫刻家・田中良雄と円了との交流にまつわる資料も公開いたします。