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映画
11/21/2017(Tue)
無限の色彩論
近畿 同志社大学 寒梅館クローバーホール
open 18:00 start 19:00

<上映作品>
『色彩論 断章』
(監督:小田香/2017年/6分/video/stereo)
ゲーテは自然を愛し、環境の整った実験室で分析された光(学)からは距離をとった。「色彩というのは眼という感覚に対する自然の規則的な現象」だと彼は言う。
色彩、自然の現象。我々の眼。彼が眼というとき、それは網膜の情報処理のことではない。眼で感じる、というのは光が我々のもつ記憶・経験・背景を通過し、各々の情景を生み出すことではないだろうか。光と闇が我々の個人史を通り抜け、幾千の淡いを生み出し、それらが色彩として現れるのではないだろうか。
2017年8月、LAにひと月滞在し、とてもハイコントラストなB&W16mmで撮影させてもらえる機会を得た。現像のやり方も教えていただいた。このフィルムに、焼きつけられた光と闇は、見る者にどんな情景を生むだろうか。
色彩は、現れるだろうか。
[機材提供/現像 Echo Park Film Center]
In Search of Colour
(監督:葉山 嶺/2017年/42分/video/stereo)
わたしはゲーテの『色彩論』と静かな対話を続けながら東欧の内陸国スロバキアの自然の中へと向かった。様々な生物、闇の中に圧倒的な空間を隠す自然洞窟、そして太陽。わたしはこの言語を超えて繋がり合うものたちの間にある「人間の眼には見えない色彩」に注意をはらい、(謂わば)些細な出来事にカメラを向けた。「人間の眼には見えない色彩」を素足で踏み、素手で触れ、可視・不可視と分離された世界を再び結びつけていくという行為は、人間の体内を流れる血液と森の小川のなかに共通して流れ続ける「失われた原初の記憶」に接近する事でもあった。映画の編集に際し、わたしは再び『色彩論』へと立ち返り、撮影された記録は撮影場所に基づいて出来る限り単純に配列するに留めた。
[協力:BANSKÁ ST A NICA アーティスト・イン・レジデンシー]
◎『色彩論』 (Theory of Colours/ Zur Farbenlehre):
ドイツを代表する詩人、劇作家、自然科学者、政治家のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテが1810年に発表した色の性質とそれに対する人間の認識に関する本。ゲーテが晩年に力を注いだ色彩現象と光の研究の集大成で、将来最も重要な著作とみなされるであろうとゲーテ自身が予言した著作でもある。 色付きの影 、 屈折 、 色収差など現象を観察した詳細な説明が掲載される。また、教示篇・論争篇・歴史篇の三部構成からなる色彩論の論争篇の中で、ゲーテがアイザック・ニュートンの光学について関する研究を執拗なまでに批判したことでも有名。
『2027』
(監督:小田香/2017年/15分/video/stereo)
10年後のじぶんに宛てて見せたいものを、8mmフィルムを使って撮っていただきました。参加者の方が撮影している様子を私が撮影した映像と織り交ぜて、フィルムレターとしています。
[秋吉台国際芸術村Artist in Residenceワークショップより]
『惑星』
(監督:小田香/2017年/10分/video/stereo)
我々のからだには、遺伝子のような、脈々と受け継がれてきた大きな記憶が眠っている気がします。それを上手く思い出すことはできないのですが、イメージの先にその片鱗を感じることができる映像を、と思い制作しました。

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  1. 希望的観測。 (ID: chubb3)

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