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展覧会
02/04/2020(Tue)
- 03/01/2020(Sun)
幕末・明治の古写真展 開港地五港を巡る ―横浜・神戸・長崎・新潟・函館―
関東 JCIIフォトサロン
open 10:00 end 17:00

JCIIフォトサロンでは、古写真シリーズの39回目として、来る2020年2月4日(火)から3月1日(日)まで、「幕末・明治の古写真展 開港地五港を巡る ―横浜・神戸・長崎・新潟・函館―」を開催いたします。
 安政5年(1858)、日本は日米修好通商条約を皮切りに、イギリス、フランス、ロシア、オランダの5ヶ国と修好通商条約を締結しました。これにより横浜、神戸、長崎、新潟、箱館(函館)の5港の開港、大坂(大阪)と江戸(東京)の開市と、それらの地に外国人が居住し、自由貿易を行うことが認められました。
 今回の展示では、修好通商条約により開港地となった横浜、神戸、長崎、新潟、箱館(函館)の風景写真をご紹介いたします。もともとは寒村だった海沿いの地域に、開港地として新しく港を造り、その周辺を埋立てや開拓を行い、そこを外国人だけが住む居留地としました。港にまず初めに置かれたのは、後に税関と改称される運上所、次に灯台です。居留地には、各国の領事館や裁判所、町会所や商館など、次々と西洋風の建造物が建ち並び、横浜や神戸には鉄道も開通しました。
 今回展示する写真は、駐日イタリア公使バルボラーニが明治14年(1881)に自国に持ち帰った写真帖『大日本全国名所一覧』からが中心で、幕末から明治初期に撮影されたものがほとんどです。アメリカの建築家ブリジェンスの設計による横浜停車場の駅舎(明治4年[1871]竣工)、時計塔のある大きな洋館の横浜町会所(明治7年[1874]竣工)、イギリス人技師ブラントン設計による八角形の木造の和田岬灯台(明治4年[1871]竣工)、開港五港の中で唯一現存する開港当時の運上所である、和洋が入り混じる擬洋風建築の新潟税関(明治2年[1869]竣工)、洋風木造建築の新潟裁判所(明治8年[1875]竣工)、大工の田中善蔵による洋風建築の函館裁判所(明治8年[1875]開庁)、屋上に八角形展望塔がある木造洋風建築の開拓使札幌本庁(明治6年[1873]竣工)などの他、旧新潟奉行所に置かれた新潟県庁など、新旧が入り混じった、開港したての居留地や、区域を定め日本人と雑居した雑居地の当時の様子をご覧いただきます。この他に、フェリーチェ・ベアトや上野彦馬、鈴木真一の撮影による、開港地が一望できる貴重なパノラマ写真も展示いたします。
 条約が改正され、居留地は明治32年(1899)に廃止となり、その後の火災や震災や戦争などで、居留地の建物の多くは失われてしまいました。今はもう見ることのできない、開港地五港の風景をお楽しみ下さい。

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  • add: 2020-01-04
  • mod: 2020-01-04

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  1. 希望的観測。 (ID: chubb3)
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