芥川龍之介の死から幕を開けた昭和の田端…やがて戦時色も強まり喪失の時代は続きます。戦争は、文士・芸術家たちの創作活動にも影を落としましたが、田河水泡の「のらくろ」にみられるように、同時代を生きる人々の心に光を与え、日常を支えた作品もたくさん生まれていました。また、明治・大正を彩った田端人たちの才能を受け継ぐ多くの二世が、幼少期を過ごし、巣立った時期でもあります。
本展では、終戦以前の田端文士芸術家たちとその第二世代の活躍、そして壊滅的な被害を受けた空襲後の復興にいたるまで、昭和期の“激動の田端”をご紹介します。